今とは全く違う!? 未来の食料生産法(SDGs 1, 2)

更新日:3月10日

Keywords: #食糧供給 #農業 #昆虫食 #生物多様性 #ビオトープ式 #貧困問題 #粉末化

2 飢餓をゼロに


現在、世界の人口増加による食料不足や人間活動による気候変動や環境汚染などの問題が深刻である。そこで私たちは、食料供給の拡大と地球環境保全を両立する食料生産システムに関して理解を深めるため、「10年後の食べ物を作り出す姿とは?」というテーマのもと持続可能な食料供給産業のあるべき姿に関してディスカッションを行った。





➢ 食料問題の解決には環境破壊の小さい農法

 食には全ての人が関わるため、農業は1000兆円規模で経済を回している。温室効果ガスの排出や石油の消費などの問題を考慮すると、食料不足問題に対してただ生産量を増やせば良いというわけではない。今後は負の要素(環境破壊・不健康)が少ない農業を推進する必要がある。


コオロギの食用化でたんぱく質の補完


 畜産業により温室効果ガスの排出が深刻となっているという学生からの意見に対して、先生から世界人口は今後20億人ほど増加するとされており、牛肉などだけでは不足すると言われるタンパク質源として昆虫食、特にコオロギが最も注目されているという内容があった。今後、法律や倫理的な考え方を変えて世の中に定着させるためには、科学者だけでなく、法学や経済学の専門家の役割も大変重要である。


10年後の食べ物とは

生物多様性を維持するためのビオトープ式食料生産


 本来の森林生態系・生物多様性を復元したビオトープ式農業は、より有効な食料生産手段となるのではないかという学生からの意見があった。残念ながら、一度失われてしまった生態系は完全には元に戻らないと言われている。そして生物多様性が失われると果物やナッツが生産できなくなるなど、食料が単一化して人間の健康が害されるという問題も起こる。そこで、生態系・生物多様性を少しでも復元し保全することができる食料生産の仕組みを作っていく必要がある。その意味でビオトープ式農業は有効であると言える。


3Dプリンタ技術が食料問題を解決する!?


 食品を粉末化して、3Dプリンタ等により再加工することで機能の高い食品を作るという最先端の技術が現在研究されている。人類に食べ物を行き渡らせる上で、常温で腐らない食べ物を作ることは特に重要。りんごの皮やマヨネーズなどの既存の食品の性質を用いて新たな食品を作れないか。食品ロス削減、冷蔵庫なしでの保存が可能な方法が普及すれば貧困問題の解決に繋がる。


 

【学生の声】


学生1:

 「10年後の食のあり方をどうするか」という、一見シンプルに見えるけれど実は様々な問題が複雑に絡み合ったこの問題を解決するには、1つの技術だけでは不可能であるという話が印象的だった。農業のネガティブな部分をいかに減らしていけるか、多面的な視点からまだまだ模索が必要だと感じた。世の中にある問題一般に対しても、「この問題に対しては自分の専門分野外だ」と決めつけて考えるのをやめるのではなく、逆に「自分の専門分野だからこそできることはないのか」と考えていくことが必要なのだと気付かされた。


学生2:

 大学では耕作放棄地問題や農村復興の観点で農業食料問題を学ぶことが多いが、今回はより科学的な観点からのアプローチを知れてとても新鮮だった。微生物というと聞き慣れず専門的なイメージが強いが、身近な食物に問題解決のヒントが多く隠されていることを知り、冷蔵庫がなかった時代から受け継がれている食品や、先人の知恵のようなところから学べることが多いのではないかと感じた。


【まとめ】


 持続可能な食料供給産業の研究を率いている先生のお話から、農業による地球環境への負の影響とその解決策に関して知見を深めることができた。科学の分野からは未知の微生物、植物、動物に関する研究を推進することで解決策を模索していくことが更に必要であるが、それのみならず様々な分野からの多面的な貢献があってはじめて食料・環境問題の解決が成されるものだと気付かされる場となった。

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