圧倒的不利な条件下で働いている外国人労働者たち(SDGs 8, 10)

更新日:3月10日

Keywords: #多文化共生 #外国人労働者 #不法滞在 #技能実習制度 #権力関係 #不法就労


10 人や国の不平等をなくそう



私たちはSDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」を深堀りするため、日本における外国人が住みやすいまちづくりとは何かについて議論した。特に、外国人労働者やそれをめぐる制度について理解を深めていく場となった。







日本政府は不法滞在者の取り締まりを強化している


 不法滞在者の取締りには、制限を強めることで排除していく方法と、緩めることで相対的に不法滞在者の数を減らしてく方法が存在するが、日本政府は前者の制限を強めていく方向性を示している。現在日本には7万人程度の不法滞在者がいるが、歴史的に見れば30万人程度いた時期もあり、海外と比較してもこの数字は小さい方である。


➢ 外国人技能実習制度に潜む圧倒的な権力関係


 外国人技能実習制度は、日本の技術を発展途上国に移転することを目的とした制度であるが、実はかなり建前の部分が大きい。日本企業としては働き手が欲しいので、海外から実習生を受け入れるしかないという考えがあり、働き手側もそれは理解している。企業としては長く雇うことができ、実習生としても長く働くことができるという点で、双方の利害関係の一致は見られるが、一度技能実習生が解雇されると、制度上再び職業に就くことができない。そのため、権力関係が成立しており、働き手には逃げ場がない。もし逃げて他で就職した場合には不法就労という脆弱な立場になってしまう。


 日本での就職を目指す外国人の理想とギャップの乖離は是正していく必要があるが、この制度は長年続けられていて、現場には大きな違和感はないという現状だ。



世界の人々
さまざまな人種や文化の人々

外国人の労働環境を監督する目は行き届いていない


 かつてメディア等で外国人労働者の劣悪な労働環境が報道され、前述した技能実習制度に関しては労働環境を監督するための法律が新たに作られた。しかし、監督制度を実施する側のリソースが少なく、外国人就労者が多すぎるために、監督が行き届いていないというのが現状である。


外国人に対する日本語教育は少しずつ進んできている


 外国人に対する日本語教育は、近年日本語教育推進法が整備されたことが後押しとなり進んできている。ボランティアやNGOなどが支援団体として挙げられるが、全体の数としてはまだ限られている。


 

【学生の声】


学生1:

 少子高齢化がさらに進めば、外国人に頼らざるを得ない社会が来ると思うが、現在のような制度や待遇のままでは発展は難しいと思った。お互いにWin-Winな関係性を築き上げ、更に外国人が地域に定着するにはどのような政策や人々の意識が必要なのか、改めて考えていきたいと思った。


学生2:

 ディスカッションを通して移民や技能実習生などの在住外国人の理解を深めることが出来た。特に技能実習生と企業の権力格差が印象に残った。私の住んでいる地域でも出来る対策を先生のお話を参考にしながら模索していきたいと思う。



【まとめ】


 今回は主に先生のご専門である外国人労働者に関する議論が多く行われた。外国人労働者を取り巻く環境や法制度のあり方について今後もよく考えつつ、今後の政府や自治体、民間団体を動きに注目していきたい。

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