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子どもたちへの学習支援が家庭に安らぎをもたらす

更新日:2022年3月10日

SDGs: #1_貧困をなくそう #4_質の高い教育をみんなに



Theme

 

私たちはSDGsの目標1「貧困をなくそう」と、関連してSDGs目標4「質の高い教育をみんなに」を取り上げ、未来を担う子どもたちへの #学習支援 が家庭に与える影響をテーマにディスカッションを行った。日本の子どもたちの抱える貧困問題は、家庭のあり方の多様性や地域社会のつながりの希薄化などが要因で引き起こされている。子どもたち一人一人の持つ良さを引き出す学習支援をした時に、家庭にどのような影響や変化が現れるのか、子どもたちの可能性を見つめながら、解決の糸口を探っていった。



 

Discussion

貧困の子どもたちから失われていく「小さな体験」

ディスカッションを始めるにあたり、先生から日本の子どもたちが抱える貧困問題について解説をいただいた。子どもの貧困率は2012年から徐々に改善傾向にあるが、現在も子どもたちの7人に1人が貧困であると言われている。いわゆる手取り所得の中央値を標準家庭として、その半分に満たない家庭を貧困層と呼んでいる。そのような中で、生計を立てるためにいくつもの仕事を掛け持ちしながら暮らす家庭はそう珍しくない。しかし、経済的な余裕の無さが時間的な余裕や気持ちの余裕を奪うため、親が家庭にいる時間が限られ、相対的に子どもにかける時間も限られてしまうという実状がある。日々の暮らしの中で子どもたちは様々な「小さな体験」を積み重ねながら大人になっていく。だからこそ子どもたちに不足する「体験」を補うことを通して、貧困層の子どもたちの #自己肯定感#自己効力感 を少しずつ高めていくべきである。あらゆる大人の力を借りながらも、子供たちが「小さな体験」を得たときに、親は子どもを介して生きやすさや子育てのしやすさを感じるきっかけを掴み、親子のつながりはより強固なるであろう。家庭でできない「小さな体験」を社会で代わりに担っていくことが、子どもたちの貧困から生まれる課題を少しでも解決に導くものであると考えている。


子どもの居場所とは、「こころ」の居場所

子どもの「居場所」とは、単に物理的な場所(place)があるということではなく、「自分の事を考えてくれる人がいる」と感じる場所だと先生に教えていただいた。自分のことを考えてくれる人がいると実感することで、子どもの安定感は増していく。たとえ親と子供がイライラして衝突することがあっても、子どもが精神的に安定していれば親も安心する。子どもの居場所を作る教育や学習支援の方法としては、様々な体験を通じて人間性を作ること、人との繋がりを作ること、#感動体験 を作ることが大事である。しかし、そのような体験は子ども一人でできるものではないため、体験の機会や場所を大人が作ることが重要であると先生は語る。


感動体験

子どもたちの安心感が家庭に居心地の良さを生む

「小さな体験」を作る学習支援の中で、子どもたちが世代を超えて交流し合い、様々な体験をしていけば、子どもたちは日々の生活では感じることのできない心の余裕を持つことができる。子どもの心に余裕が生まれれば、その子どもの親も心の余裕を持つことができる。例えば、大学生が子供たちに対して地域ボランティア活動を行えば、そこに自分の居場所ができたり、親以外にも信頼できる大人がいるという #安心感 が生じたりして、子どもたちに安心できる場所をもたらすだろう。さらに親子の安心感が、子どもと親の居場所を家庭の中に生み出していくのだ。


 

Students' View


学生1:

大学生の視点だからこそ導き出すことができる意見と、大学の先生、議員の先生の視点だからこそ導き出せる意見に触れることのできた貴重な時間でした。だからこそ、大学生と教授がともに社会や日本を築いていくことに意味があるのだと実感できる時間となりました。

学生2:

ディスカッションをしてみて、先生の視点から今の子供達に大切なもの、議員の方から現状を踏まえながらのお話をしていただき、大学生の私たちにでもできることはあるし、むしろそれは私たちにしかできないことであるのだと思い、私に出来ることを積極的にしていきたいと思いました。

 

Conclusion


学習支援によって子どもたちが感じた安心感が家庭に宿ることで、家庭内は暖かな雰囲気に包まれていく。そこから親子関係や地域社会と家庭の希薄化を解決するための一筋の光が見えた時に、私たちは持続可能な社会を実現することができるだろう。子どもたちには持続可能な社会を実現する力がある。大学生と先生というような垣根を越えた関係性の中で、手を取り合って社会を見つめながら、熱い志を持って未来を切り開く主人公となっていきたい。

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