AI技術によって、すべての人の健康を実現する

更新日:4月11日

Keywords : #脳科学 #AI #先制医療 #データ #仕掛けづくり #すべての人に健康と福祉を


脳科学


Theme


SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」に関連して、先生の健康イノベーション構想を基に以下の内容についてディスカッションを行った。

  1. 病気の原因になる生活習慣をモニターする技術

  2. 「すべての人に健康を」の実現について

人類を健康にし得る技術があったとしても、その恩恵をすべての人に付与することは難しい。技術と倫理の問題についても踏み込むことになった。


 

Discussion

「脳科学×AI」による健康イノベーション事業

fMRI(脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法)によって脳科学における画像化が普及してきている。画像化が進むことで、「感覚」や「運動」と、それに対して活動する脳の部分との関連をより詳細に調べることができる。高齢化に伴い認知症患者が増加しているが、認知症には12個のリスクファクターが存在しており、そのリスクファクターを回避することで、認知症発症を40%ほど防ぐことができる。普段の生活からそのリスクファクターを減らすために検査をして、情報をブレインクラウドに集約してAIで分析し、結果を参加者にフィードバックすることで、健康増進に寄与し得るだろう。


多くの人が参加したい“仕掛け”をつくる

学生より、健康をモニターする際に使うビッグデータの取り扱いについて、その用い方や収集の範囲についての疑問が呈された。健康状態との関連を「AI」で分析する際にはまず、データを集める必要がある。その情報を提供してくれる人が多ければ多いほど、より正確な分析ができるが、健康増進のために多くの人に協力してもらうことは実際には難しく、調査対象が偏ってしまう可能性があるという問題提起が先生からあった。健康な人の情報だけ、もしくは認知症にかかっている人の情報だけでは、データ集積としては不十分なので、幅広い層に対してのデータが必要となる。データ収集にあたっては、多くの人が意欲的に取り組めるように、楽しいという感情など潜在意識への働きかけによって人を引き付ける仕組みを作ることが大切なのではないかと先生は話された。持続的に健康増進事業を行なっていくためには、皆が自然と協力できる「仕掛け」を用意することが重要であると、多くの学生も実感しており、健康イノベーション事業についての認識が深まる場となった。


「すべての人の健康実現」と「強制力」

学生より、コロナパンデミックの拡大に伴ったロックダウンの是非について問われた。国家や自治体の強制力と市民の権利のバランスが論点となるが、今回の議論だけでは結論が得られなかった。

どこまで強制力を持たせられるかという問題は、健康イノベーション構想のシステムを築くことにも関連し、ひいてはSDGs全体の推進にも関わる内容である。たとえ物理的な効果が検証されたプロジェクトであったとしても、人間の頭がそれを選択し実行に移すかどうかは別の問題となる。「イノベーション」のこのような性格を理解し、構想を描くと同時に進め方についてよく検討することが鍵になる。



 

Students' View


学生1:

 ディスカッションが始まる前までは緊張する思いもありましたが、私たち学生に親身になって学生が疑問に思っていることや、気になっていることに対して丁重に返答してくださり、緊張よりももっと話が聞きたいという気持ちになり、最後にはもう時間が来てしまったのかと感じました。とても短い時間でのディスカッションの場ではありましたが、SDGsを推進していくことは、何かただ科学技術を高めることや、強制的に人間の意思を奪ってまで実現する社会ではなくて、お互いがお互いのために支え合う社会の実現を目指していく中で達成するものなのかなと思いました。ディスカッションをできたことが自分の大きな財産になりました。本当にありがとうございました。


学生2:

 大学の学長の先生とディスカッションをする機会は初めてでしたし、とても興味深いお話ができて気持ちが高まりました。ディスカッションを通して感じたことは、全てが繋がっていて、皆が目指す場所は一つであるということです。一見別ものに見えることでも、実際には一つのことに向かっているのだと思いました。その方向性が国単位、世界単位にまで拡大していければ、「どのようにデータを集めるのか」という問題も解決すると思います。すごく希望的なディスカッションテーマであり、本気で向かっていきたいと思いました。本当に貴重なお時間を頂きありがとうございました。


学生3:

 様々な視点から問題を考えること、柔軟な発想をすることの重要性がわかりました。非常に貴重なお話を聞くことができて学ぶことが多く、これからの勉強の励みになりました。またディスカッションの機会をいただけると嬉しいです。ありがとうございました。


 

Conclusion

 

様々な分野の学生がディスカッションに参加したことで、色々な角度からの意見が交わされた。先生の科学的な知識を踏まえた上で、各人が専門とする分野に関連付けて話し合うことができた。SDGsの推進は、単に科学技術を高めようとすることでも、人間の意思を気にせず強制的に行おうとするものでもなく、お互いがお互いのために支え合う社会のためにどうあるべきかを考えることであるのだと実感する機会となった。

閲覧数:56回0件のコメント

最新記事

すべて表示